微生物ブロスおよび植物抽出物ライブラリーの作製と有用天然物の探索

　　担当: 岡野 亜紀子、渡邉 信元　　連絡先: tech_CRAST

概要

　放線菌や糸状菌などの微生物は、多様な構造や活性を有する二次代謝産物を生産しています。そのような化合物は、医薬品や農薬またはそのリード化合物として重要であり、ケミカルバイオロジー研究においてもバイオプローブとして必須の化合物群です。そこで生産者である微生物を土壌より単離し、それをもとに微生物ブロスライブラリーの作製を行い有用天然物の探索資源として提供しています。それと共にライブラリーをLC/MSにより分析し、得られた構造情報を新規二次代謝産物の探索に利用しています。さらに、この方法を植物成分の探索にも応用し植物抽出物ライブラリーを作製しています。

微生物ブロスライブラリーの作製

1. 1. 土壌の採集
2. 2. 土壌から微生物を単離
3. 3. 複数の条件での培養
4. 4. 溶媒抽出・乾燥による抽出物の調製
5. 5. ライブラリーの作製
6. 6. LC/MSでのライブラリーの評価
7. 7. 生物活性評価の探索源として提供

植物抽出物ライブラリーの作製

1. 1. 植物の採集
2. 2. 抽出準備：洗浄、乾燥
3. 3. 有機溶媒抽出・乾固
4. 4. 液液分配：有機溶媒／水
5. 5. ライブラリーの作製
6. 6. LC/MSでのライブラリーの評価
7. 7. 生物活性評価の探索源として提供

有用天然物の探索

生物活性に着目した探索

　抗菌活性や細胞毒性などの生物に対する効果を指標として生物に影響を与えるような化合物を探索しています。

構造に着目した探索

　ダイオードアレイを用いた液体クロマトグラフィー／質量分析装置（DAD-LC/MS）による分析から得られた構造情報（UV吸収スペクトルおよびマススペクトル）をもとに構造的に新しい化合物を探索しています。

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